レーシックの適応検査に来られる方は年代は様々ですし、その中には高度近視の方は一定の割合でいらっしゃいます。
これくらいの近視度数は珍しくありません。
こちらの方はご家族の術後検診に同伴して来院され、ICLについて聞いてみたいと言われたので簡易検査をしてみました。
近視度数の強い方は”自分はレーシックは難しいのではないか。。。”とか、”インターネットで調べたらICLとかフェイキックIOLの適応と言われそうな予感はしてる。。。” みたいです。
やはりー10Dを越える近視度数に乱視が加わるとそれなりの角膜切除量になります。
たとえ残存する角膜厚が一定基準をクリアしていても角膜切除量が多いとそれに比例して術後の見え方に影響してきます。
ICLは内眼手術ですから角膜内皮細胞への影響や白内障の早期発症が問題になりそうですが、極端な角膜内皮細胞の減少は起こりませんし、ICL術後たちまち白内障が発症して白内障手術が必要になるということもありません。
ICLを受けられる方には角膜内皮細胞減少はほぼ自然減数と同等くらいで、白内障手術が必要になる時期は同級生のもともと目の良い人たちよりも5年~10年くらいは早くなるかもしれないとお話しています。
そもそも50歳代になると水晶体の調節力が衰えて老眼は強くなりますし、老化によって水晶体の収差が増加してきます。
最近言われているのは、50歳代の老化した水晶体で見るよりも遠近両用の多焦点眼内レンズで見るほうが見え方の質は良いという説もあります。
少なくとも50歳前後~50歳代で高度近視だとレーシックやICLで矯正するよりも白内障手術を行って眼内レンズを入れて度数矯正する方が見え方の質は良いのではないかと考えてます。