高度近視の方をICLで矯正しました。
術前の裸眼視力は両目0.02です。-10D程度の近視があります。
手術翌日のデータですが裸眼視力は1.5まで改善しています。
ICLは角膜を切開して目の中にレンズを固定します。レンズが固定されるまではもう少し度数は変動します。
角膜を切開しているため術後しばらくは角膜の乱視が気になりますが、約1~2ヶ月程度でだんだんと気にならなくなります。
先日のニュースでレーシックの術後に関することが載っていました。
レーシック術後に何らかの症状で困っている50名の方が術後の後遺症の実態調査を厚生労働省に依頼したそうです。
安全と考えられている手術で後遺障害が一定の割合で存在するのであれば問題です。
さて厚生労働省はどうやって実態調査するのでしょう?
日本では100万人~120万人くらいレーシック手術を受けていると言われています。
レーシックを行っている全ての施設を調査するのか、レーシックを受けた全ての人を調査するのか。
以前のレーシックの感染症問題のときは素早い対応でしたが今回はどうなることでしょう。
ネットではレーシック術後で有名なあのサッカー選手。術後経過は良好みたいです。
来年はブラジルでワールドカップが開催されます。
さらなる活躍を期待しています。
視力矯正効果だけではなく、見え方のクオリティ、長期安全性などがレーシックと比較してどうなのかということが議論されています。
議論はいろいろありますが・・・。
私の個人的な考えとしましては、角膜の厚さ、形が問題なく近視度数がそれほど強くない方は従来とおりレーシックでも良いと思います。フラップトラブルが心配な方はラゼックで良いと思います。
角膜の厚さがレーシック・ラゼックの安全基準をクリアしていても、ある程度の近視度数になると角膜を削る量が増えることで術後の見え方のクオリティが悪くなる傾向があります。
検査機械で計測した結果、その見え方のクオリティが下がったとしても、術後の患者様はそれを全く気にしない方が多いですが、なかには非常に気にされる方がいらっしゃいます。
患者様がそれを気にしなくても測定データ上は見え方のクオリティは低下しているので、高度近視の術前の方にはその旨をお話しするようにしています。
当院のレーシック・ラゼックの費用は両目で20万円です。
当院のICLの費用は両目で45万円です。
手術費用のこともあるのでICLを強くすすめることはしていませんが、術後の見え方のクオリティをどのように考えてどの術式を選択するかは患者様と相談して決めています。