以前ブログで紹介したフラップ下イングロースで処置をした方です。
フラップがイングロースによって癒着しておりキレイに剥離できなかったのでフラップを除去しました。
フラップを除去した後の角膜表面は、ラゼックを行った場合と同じように回復していきます。 そのためラゼックの術後と同じように視力の回復、安定に時間がかかります。
高度近視や角膜厚に制約がある場合、エキシマレーザーで角膜を削って矯正するレーシックやラゼックで対応できないことがあります。
その場合は眼内レンズによる有水晶体眼内レンズ(フェイキックIOL)で矯正する使用する方法をおすすめしています。
こちらは前房型のフェイキックIOL。眼内レンズを虹彩に固定する方法です。
こちらは後房型のフェイキックIOL。虹彩と水晶体の隙間に眼内レンズが固定されています。
いずれの方法も眼内レンズを固定するため角膜内皮細胞や水晶体に少なからず影響はあるのではないかと言われていますので、定期的な目の検査は長期的に行う必要があるといわれています。
術後一定期間経過後は1年に1回くらいの頻度で定期検査を受けた方が良いと思います。
かわもと眼科で屈折矯正手術を受けられる患者様には、適応検査のときに手術前の目のデータや手術の方法、術後のすごし方を記載した冊子をお渡ししています。
カウンセリングでお話したことや、これから受ける手術の方法、術後の安静度が記載されています。
手術前の目のデータは将来他のクリニックを受診したときに必要になることがあれば・・・と思ってお渡ししています。
たぶん再手術を他のクリニックで受けられる方は少ないと思いますが、白内障手術等の他の目の手術を受けるときに、なにかプラスになればと思ってお渡ししています。
白内障手術のときの眼内レンズの度数計算の時にレーシック手術前のデータがないと困る・・・と考えられている施設もあるので念のためにお渡ししています。
きっとあと数年もすればレーシック手術前のデータがないと困る・・・という施設はなくなるとは思います。
レーシックを受けようかと考える方々にとって、本当にレーシックという手術は安全なのかという不安が常にあると思います。
たしかに医療行為に関わらず何事も100%安全と言えることは少ないと思います。
ただ私の経験では、レーシック手術はそれなりの施設で十分な経験を積んだ執刀医が手術を行えば、術中・術後に問題が生じることはないと思います。
術後に何か問題が生じることが予測できる症例の場合では、術前にそのリスクの説明を聞いて、十分悩んでから納得して手術を受ける選択をすることが出来ます。
それに・・・角膜をエキシマレーザーで削るということに抵抗があるのであれば、目の中に眼内レンズを固定して近視乱視を矯正する方法もあります。
有水晶体眼内レンズ(フェイキックIOL)といいます。
この方法だと角膜は削りません。気に入らなければレンズを取り出すことができます。レンズを取り出せば今までとおりの近視乱視に戻ります。
この学会は眼科の大きな学会の1つです。
学会も興行みたいなものですから、たくさんの参加者に参加費を払ってもらった方がイベントとして成立しやすくなりますし、共催しているメーカー各社もたくさん学会に足を運んでくれる人が多い方が喜ばれます。
この日本眼科学会は以前は研究発表が多かったように記憶しています。そういった研究発表は非常に専門的ですので、予備知識がないとさっぱり理解不能なことが多々あります。
難しい研究発表も良いのですが、最近のトピックスとか明日から診療で役立つような議題の方が参加者は増えやすいので、最近は著名な先生のシンポジウムとか講演の割合が増えているように思います。
日本のこういった学会でレーシック等の屈折矯正の話題や多焦点眼内レンズの話題が出るようになってきて時代の変化を感じます。