QSV 20120831

2012年8月31日 金曜日 by かわもと眼科院長

今朝は昨夜の湿度を引きずっているのか?蒸し暑い朝です。

 

家電大手のシャープの経営危機の話題が,連日マスコミを賑わしています。経済・経営環境の悪化や新興国との価格競争に負けたなど,もっともらしい理由が並んでいます。

私はこの手のニュースを見聞きしていつも思うのは,「こうした日本を代表する企業の経営不振がなぜ起こるのか?」という根本的な疑問です。日本を代表する大企業には,多くの「優秀」な社員が毎年入社してくるはずです。それこそ,その年の最も優秀な頭脳がこぞって入社してくるでしょう。新入社員に限りません。既に役員に就いている社員もそうそうたる学歴の持ち主でしょう。東京大学法学部や経済学部出身者はこうした大企業ではたくさんいることでしょう。その優秀な頭脳集団が上に書いたような,「新興国との価格競争〜」という陳腐な理由で自社の業績不振を説明することは許されるのでしょうか?「個人の問題ではなく,組織の問題だ」という人もいますが,日本最高の頭脳集団が集まった組織はかくも脆弱な組織であることを認めて良いのでしょうか?曾ての日本陸軍や海軍の事例を研究し,日本型組織の問題点を指摘する書籍の「入門書」がベストセラーになったりしていますが,それで説明がつくのでしょうか?わたしはここにこそ問題の核心があると考えています。日本の最高頭脳のレベルは「新興国との価格競争〜」というような陳腐な理由を繰り返すだけの,その程度のものなのか?日本の最高頭脳集団は所詮,旧日本陸軍や海軍のような組織運営しか出来ないのか?この問題の核心に回帰することで,この国がこれからやらなければならないことは自明になっていくはずです。「がんばれ!ニッポン」は東日本大震災で被災した被災者やオリンピック・パラリンピックの選手に向けられる言葉ではなく,日本を代表する,日本の最高頭脳,最高頭脳集団にこそ向けられる言葉です。(写真はAmazon.comより)

 

QSV: Quest for Super Vision(究極の見え方の追求)

ドラのんた:毎週金曜日午後6時半からFMわっしょい(76.7MHz)で放送中