20110817

2011年8月17日 水曜日 by かわもと眼科院長

今朝は突然雨が降ったり,上がったりです。

 

昨日は「ハングリーであれ,愚かであれ。ースティーブ・ジョブズ最強脳は不合理」(竹内一正著)を読みました。本のタイトルである「ハングリーであれ,愚かであれ(Stay hungry, stay foolish.)」は2005年のスタンフォード大学の卒業式でジョブズが行った演説の最後の一節からの引用です。あまりにも有名な言葉ですので,ご存知の方も多いと思います。この演説の様子は今でもYouTubeで閲覧できますが,その映像にはジョブズだけでなく卒業生の姿も映し出されていますが,この様子をみると,セレモニーで若者が人の話を聞く態度はどこでも一緒だと思わされました。日本でも成人式の様子がよくマスコミの格好のネタになりますが,米国で一流の大学の卒業生たちも大して変わりないことが分かります(ちなみにジョブズは大学を正規には卒業していませんが)。

本書の中に「日本にジョブズは生まれない」というパートがあります。日本の現状の土壌からはジョブズのような「天才」は生まれないということですが,私はそうは思いません。環境や土壌というのは絶対的なものではなく,他との相関関係の中で決まるものだと思います。ここでいう「他」とは人だけではなく,地理的状況や歴史的状況も含まれます。残念ながら日本はこのまま右肩下がりを続けることでしょう。政治家も官僚も財界人もこの流れを阻止できないでしょう。そしてそのことに対して,過剰に反応して「日本は発展途上国のような国になってしまう」という人がいますが,これはまちがです。右肩下がりが続けば必ず臨界点が来て,突然変異株が現れます。それが「天才」達でしょう。そしてここからが問題です。その「天才」を許容できるか否かがこの国の明暗を分けます。と同時にその「天才」達に対して,決して好意的でない「他」に負けないだけの強さがあるのかどうか?そんな「天才」達の出現は楽しみでもあります。

 

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