QSV 20130707

2013年7月7日 日曜日 by かわもと眼科院長

今年の彦星は,お天気に邪魔されそうです。

 

かわもと眼科と取引のある業者さんのMさんに,「山口県庁前にある,『ふじ苑』に行かれました?」と聞かれて,前々から気になっていたこともあって,さっそく土曜日に行ってみました。感想の結論から言うと,「まぁ,こんなもんか」というところです。味は台湾料理ですから,日本人の口に合うように作られていて,ボリュームも満点です。防府・山口の台湾料理屋さんと変わらない感じです。ただ,サービスは,やはり台湾のサービスです。

私が始めてアジアを旅したのは,もう20年近く前の,1996年でした。日本ではバブルがはじけ,「複合不況」という言葉が世間を賑わしていた頃でした。しかしそれでも,「円(Yen)」は強く,タイやシンガポール,マレーシア,ネパールなどの発展途上国を訪れると,先進国(日本)に生まれたことを,心底感謝したものです。そしてそこでみたアジアのサービスは,やはり日本に比べると格段に見劣りするものでした。「ふじ苑」で食事をしながら20年前のカオサンストリートやカトマンズで入った食堂を思い出しました。「そうそう,こんな感じだった」と。

日本のサービスは世界一だと言われてきましたが,私もそう思います。しかし最近,そうした日本のサービスの優位性が音をたてて崩れているのもまた事実のような気がします。セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文CEOは「ここ数年,日本は『安ければ良い』という人たちにターゲットを合わせすぎた。日本人の半分は『安ければ良い』とは考えていない人たちであり,そういう人たちに向けたサービスがこれまで少なかったのが問題だ」という意味のことを発言されていましたが,「安さ」を追求するあまり,かつての日本には普通にあった,「上質さ」が次第に失われつつあるのではないかと思います。台湾料理屋のサービスレベルは日本の「上質な」サービスレベルには達していませんが,日本の料理屋のサービスは,次第に発展途上国レベルかそれ以下になってしまっているように感じます。しかし,これはこれで見方を変えれば,日本らしい「上質な」サービスを提供できるものには大きなビジネスチャンスになると思います。

 

QSV: Quest for Super Vision(究極の見え方の追求)

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